入社3年以内の離職率は非常に高く、高卒で5割、大卒で3割となっています。
会社を辞めた人のほとんどは、違う会社に転職することになるでしょう。
退職、転職理由
なぜそれほど多くの人が会社を辞めるのでしょうか。
厚生労働省の「若年者雇用実態調査」によれば、若手社員の初めて勤務した会社を辞めた理由は以下の通りです。
- 労働時間・休日 の条件がよくない 22.2%
- 人間関係が悪い 19.6%
- 仕事が合わない 18.8%
- 賃金の条件がよくない 18.0%
- 会社に将来性がない 12.4%
- ノルマ・責任が重すぎ 11.1%
- 結婚・子育て 9.5%
- 不安定な雇用状態に不満 8.7%
- 健康上の理由 8.2%
- 自分の能力が活かせない 7.9%
(3つまで回答可)
労働時間が長い、休日が少ない
残業が多く、労働時間が長かったり、会社で定められている休日が少ないことが、会社を辞める大きな理由になっています。
残魚が多くなれば、給料が増えるというメリットもありますが、お金よりもプライベートの時間が大切という人が多いです。
社会人1年目、2年目、3年目の人は、入社前にその実態を知っていて、一度は受け入れたけれど、実際に働き出してみて辛さを実感したという人が少なくありませn。
人間関係
どの年代でも、人間関係で悩む人は多いですが、1年目、2年目、3年目という若手の年代では特に辛く感じることが多いかもしれません。
下の年代だからこそ、一番弱い立場になりがちで、言いたいことも言えませんよね。
理解のある上司、先輩に巡り合えることができればいいのですが、そうも上手くいきません。
仕事内容
仕事の内容が自分の考えていたものとは違った、理想とギャップが大きかったという、ミスマッチが理由で仕事を辞める若手社員は非常に多いです。
配属が希望通りに行かなかったという理由も多いですね。
給料が低い
給料は個人の能力に依存するというよりは、会社に依存することがほとんどである為、給料に不満を感じて辞める人も多いです。
1年目だと他の会社とは差がそこまでありませんが、2年目、3年目となっていくと徐々に差が開いていってしまいます。
会社の将来性
若手社員は、どんどんキャリアを積み、色々な会社を経験していくというより、一つの会社で長く働き続けることを望んでいます。
その為、将来性がないと感じた時に、早めに転職してしまうという人も多いです。
中には、すでに危機的な状況であることを感じて早めに転職してしまう人が多いです。
ノルマ、責任
営業であれば、月に○○件というノルマがあったり、技術職であれば特許を書かなければいけないなんてノルマがあったりもしますね。
それぞれの会社、職業によって決められ方は様々ですが、はっきり目にわかるものをノルマとして課している場合は多く、それがプレッシャーとなっている人も多いです。
結婚、子育て
特に女性の場合は、結婚や子育てを理由に会社を退職する人も多いです。
遠方への引っ越しを余儀なくされる場合もありますし、共働き家庭が増えてはいますが、家事や育児に専念したいと考える人もいます。
不安定な雇用状態
新卒であっても、良い就職先が見つからずに派遣社員や契約社員として働く人もいます。
ただ、やはら有期雇用であり、正社員に比べて不安定であると言えます。
その為、早い段階から正社員に向けて転職活動をして決まり次第辞める人は非常に多いです。
健康上の理由
辞めたいから辞めるのではなく、辞めざるを得ない状況になってしまう人もいます。
何らかの病気になってしまい、働き続けるのが困難な場合です。
最も多いのが、うつ病といった精神疾患です。
仕事でのストレスの大きさから、うつ病になる人は非常に多く、休職する人、退職する人がかなりの人数います。
自分の能力
自分にはこんな能力がある、自分は○○が得意だという思いがある人にとって、仕事でそれを活かしたいと思うのは当然のこと。
しかし、実際の仕事ではその能力を全く活かせないことに入社してから気づいたという人も多いですね。
第二新卒として転職する場合の取り組み方
1年目、2年目、3年目の方が転職する場合は、第二新卒という枠で転職することになります。
需要増!第二新卒の転職市場は活気づいている!
3年以内に会社を辞めても転職なんてできないというのは昔の話。
近年は、第二新卒者の需要が増えていっており、十分に転職しやすい状況となっています。
若手社員の不足
離職率の高さや、少子化といった点から、企業内で若手社員が不足している場合は非常に多いです。
若手の人材が少ない企業は、将来の会社を担う人材が不足してしまうことになりますから、良いことではありません。
実際、不景気となり、会社内の人材が過剰となっている場合も社員の年齢バランスを維持する為に新卒採用を行う会社が非常に多いです。
教育コストの削減
第二新卒者を雇用するメリットの一つが、一通りのビジネスマナーが身についているという点です。
新卒者を採用した場合、そういった点を一から教育していかなくてはなりませんが、第二新卒者の場合は省略できる為、教育コストの削減につながるのです。
ブラック企業、ミスマッチへの理解
第二新卒者の需要が増えている要因の一つに、企業側のブラック企業への理解やミスマッチへの理解が浸透したという点があげられます。
企業にとって、やはり長く働いてくれる人材をを採用したいですから、実際に一度退職した経験を持つ人材は毛嫌いされてしまいます。
ただ、必ずしも辞めたからといって、その人材がすぐ辞める人材であるわけではありません。
入社した会社がブラック企業であったり、自分の考えとは違いミスマッチが起きてしまったり。
就職活動をしっかり行っていなかったからだと言えばそうかもしれませんが、社会人として働いたことがない人材には仕方のない面もあります。
企業はそのことを理解してくれるようになりました。
未経験職種への転換
未経験職種へ転職する場合、それまでに何年働いていようと、経験がないことには変わりません。
その場合、重視されるのは年齢であることがほとんどです。
第二新卒の場合、若さという点が非常に有利であり、職種を変えたい人にとっては3年頑張って働くことが逆に不利になってしまう場合もあるのです。
とりあえず転職活動してみるべし
1年目、2年目、3年目の人で、仕事を辞めてもいいのか、転職しても大丈夫なのかと悩んでいる人は非常に多いでしょう。
転職するということは、環境を変えることになるわけですからどうしても不安はあるでしょう。
また、転職活動のこともよく知らない人がほとんどでしょうから、それは仕方ありません。
ただ、何も行わなければ、何も起きないわけですから、とりあえず転職活動を始めてみることをおすすめします。
実際に始めてみてわかることもあります。
転職しないという選択も持つ
転職活動する際には、転職しないという選択肢も持っておきましょう。
絶対に転職すると思ってしまっていると、転職によって不満を解消することではなく、転職すること自体が目的となってしまいがちです。
こうなると、実際に転職しても何ら不満が解消されずに、転職したことを後悔してしまうということが多々あります。
転職活動時に考えておきたいこと
まだ、入社間もない第二新卒者だからこそ、考えておかなくればならないことがあります。
異動の可能性
会社によっては、異動が頻繁に行われている場合もあり、最初は希望部署に配属されなかったとしても、数年後のは異動できる可能性もあります。
可能性の高さは、会社によって様々です。
もし可能性が高いようなら、転職せずに異動するのを待つということが可能です。
経験による変化の可能性
仕事の内容や給料、仕事のやり方といったものは、経験年数が増えていくことによって大きく変化していく可能性があります。
例えば、入社3年までは他社に比べて給料が少ないが、その後の昇給率が高く、実は逆転しているなんて可能性も高いです。
困ったら転職エージェント
第二新卒の転職では、どのように自己アピールすればいいかわからない、面接に対してどう取り組めばいいかわからないという人も多いでしょう。
それは仕方のないことで、転職活動自体が初めてのことですし、普通は周囲に一緒に行っている人はいません。
ですから、積極的に転職エージェントを活用することをおすすめします。
転職のサポートとして、履歴書の添削、面接の練習、非公開求人の紹介を行ってくれますし、わからないことがあった時に聞くことができる強い味方になってくれます。
考えているだけが一番ダメ!
仕事を辞めたい、転職したい。
そう思っていながら、結局悩んで何もしない人がいますが、それが一番だめ。
結局その感情を胸に秘めたまま悩み続けることになってしまいます。
転職するのか、それとも転職しないのか、できるだけ早くはっきりしましょう。
現在の転職状況は過去に類を見ないほどのの売り手市場になっており、転職を希望する人にとって大きなチャンスがある環境になっています。
このチャンスを逃すことなく、できるだけ早く転職活動を行ってください。
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